六本木ヒルズにある、森アーツセンターギャラリーで開催されている「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」を見に行ってきました。平日でも混んでるとは聞いていましたが、やはり結構な賑わいです。午後から行ったので午前からならまだましだったのかもしれません。
さて今回の目玉は、レスター手稿と言われる、レオナルドの手書きのノートです。実物は現在マイクロソフトのビル・ゲイツが所有しているのですが、これを年に一回一カ国でのみ公開されているのです。今年は日本が当たり年という事で、本邦初公開なのですね。
展示の内容は大まかにレスター手稿を中心に、4つに分かれていました。一つはレスター手稿についての説明。ここではレオナルドの自然に関する観察眼がいかに優れていたかがわかります。特に流体について興味があったようで、水の流れに出来る渦や波紋というミクロな視点から、地球そのものの考察というマクロな視点にいたるまで考えが至っています。ガリレオよりも100年も前の時代であるにも関わらず、詳細な天体観察がなされていたり、蒸気機関に関する考察もされていたりして(産業革命まで300年)いました。
ちなみに、レオナルドが少年の頃、日本では応仁の乱が起こり戦国の世へ突入しています。そんな時代の人です。
その二は再現模型です。レスター手稿に書かれている機械などの再現模型がいくつか置かれています。
その三はレスター手稿のレプリカであるファクシミリ版についての展示。これは過去に複製されたレスター手稿の(レプリカの)現物が展示されています。
その四は、レオナルドの時代、最先端メディアであった紙と現在の最先端メディアである映像とを比較しつつ、500年という時代をも比較しています。詳細なCGで蘇ったレオナルドの考案した機械達の姿を目の当たりにする事が出来ます。
レオナルドは画家であり、技術者であり、科学者であったまさに早すぎた天才とも言える人ですが、このレスター手稿を紐解く事でいくらかその姿をかいま見る事が出来て面白いです。
展示は今週末13日までなので、まだ見ていない人はお早めにどうぞ(^_^)